津軽三味線の構造について。
こんにちは、かんちゃんです。
今回は津軽三味線の構造と言う事で、まずは三味線全体の種類から説明していきます。
そもそも日本に最初から三味線はあったのでしょうか?
日本に最初からある楽器は和琴(わごん)と神楽笛(かぐらぶえ)と笏拍子(しゃくびょうし)の三つのようです。
全て雅楽にて演奏される楽器ですね。
その他の和楽器と言われてる楽器は全て大陸から渡来してきてるみたいです。
三味線も元々は中国から伝わってきたらしいです。
1562年頃に九州の博多と大阪の堺に同時に輸入されてるようです。
そしてこの初めて日本に入ってきた三味線はニシキヘビの皮を胴に張った三線(さんしん)だったようです。
九州に上陸した三線はそのまま使われ、大阪に上陸した三線は大阪では手に入りずらいニシキヘビの皮の代わりに猫や犬の皮を貼っていたそうです。
なので津軽三味線は大阪の堺に上陸した三線が元だったのかもしれませんね。
それから改良を加えながら日本各地に伝わっていくのですが、やはり津軽地方だけではなく日本各所で盲目の方々が良く演奏していたみたいですね。
三味線の種類
三味線の種類は大きく分けて4種類なのですが、細かく分けると何種類にもなりますので大まかな4種類の中から細かく説明していきたいと思います。
1 三線
2 細竿三味線
3 中竿三味線
4 太棹三味線
1 三線
まずは1の三線から説明します。
三線は大きく分けて2種類です沖縄と奄美なのですが奄美の三線は日本本土の影響からなのか沖縄三線より個体が大きいそうです。
そして細かく分かれてるのが沖縄三線です。
南風原型(フェーバラー)
知念大工型(チニンデーク)
久場春殿型(クバシュンデン)
久葉の骨型(クバヌフニー)
真壁型(マカビー)
平仲知念型(ヒラナカチニン)
与那城型(ユナー)
と7種類に分かれるみたいです。
以前はかなり曖昧な定義だったらしいのですが、現在は琉球三線楽器保存育成会らが定義を整理してこの形になったそうです。
2 細竿三味線
細竿三味線は読んで字のごとく棹が細い三味線で、皮は猫皮を貼り。
高級な撥は象牙を使用、安価な撥は練り物でできており。
撥は比較的小さな撥で、奏法は叩かないで絃を撫でるように音澄みの良い奏法での演奏が多いと言われてます。
長唄三味線
小唄三味線
端唄三味線
長唄三味線は17世紀に生まれた歌舞伎の音楽です。
歌舞伎役者のセリフに合わせた効果音などにも使われたり、BGMとしても使われたりと歌舞伎には無くてはならない楽器ですね。
3 中竿三味線
中竿三味線は細竿三味線より少し棹が太くなった三味線です。
撥は比較的大きなものが多く地歌三味線などは撥の開きが15Cmほどもある大きな撥を使うみたいです。
民謡三味線
地歌三味線
常磐津三味線
清元節三味線
この中でも地歌三味線は歌舞伎や浄瑠璃といった舞台と共に発展してきた細竿三味線とは違って純粋に音楽だけで発展してきた三味線です。
民謡三味線は勿論、民謡と共に発展してきました。
民謡の中には作業唄・祝い唄・お座敷唄などなど様々な場面で唄われ三味線もそれに伴い発展していき、笛や太鼓など他の楽器とも伴奏されてました。
4 太棹三味線
太棹三味線は言うまでも無く棹の太い三味線です。
古いものは義太夫節や人形浄瑠璃や浪曲三味線で、比較的新しいのが津軽三味線になります。
義太夫節三味線
浄瑠璃三味線
浪曲三味線
義太夫節の語り口は声が大きく音域が広くとても表現ゆたかです、その語りに合わせた義太夫節三味線はメロディを弾くのではなく音色で登場人物の心理や感情をうつしだしその場の情景を現す役割だったそうです。
撥は非常に大きく、特徴的なのは撥先の厚みが7mm前後もあるそうです!
そして駒も高いものでは20mmもあり、駒の中には鉛が仕込まれてるようなのです。
津軽三味線は盲目の男性が生活の糧に演奏して音楽と八人芸(はつぬげ)という芸の効果音として演奏されてました。
撥は比較的小さく、撥先の開きも8Cm前後で撥先の厚さも1~2mm程度です。
駒は義太夫三味線とは違い7~8mm程度の高さです。
また津軽三味線には「東サワリ」と言われる共鳴装置が付いていて、上手く調節すると絃の全てにリバーブ効果が入ります。
特徴的なのは奏法で「叩き撥」と言われる軽快に撥を連続で叩いて奏でる奏法と「長泥手」と言われる音澄みの良い奏法が合わさって派手な演奏が特徴です。
その他の三味線
この他にも細竿三味線より更に細い棹の三味線「柳川三味線(京三味線)」というのもあります。
また宮崎県都城市に伝わる「ゴッタン」と言われる三味線もあります。
このゴッタンは杉板で作られ、皮を張らずに板張りされている三味線です。
後記
次回は津軽三味線の本格的な構造について画像も取り入れながら説明していきますので宜しくお願いいたします。
拝読していただきまして、ありがとうございます。
次回もどうぞ宜しくお願いいたします。